年商100億円ほどの非上場・同族会社の株式を5%ほど相続し、10年間保有している個人です。会社は業績もよく、利益の大部分は内部留保されおり、配当はありません。経営にも関わっていません。多額の相続税がかかるリスクがあるので早期に売却したいと考えていますが、上場企業ではないので、取引市場がなく、買い手も見つけられません。売却方法、株価についてご相談したいです。
非上場株式は、上場株式と異なり取引市場がなく、買い手を見つけることが極めて困難です。
ただし、非上場株式であっても買い手がいる場合には、以下の手続により、譲渡することが可能です。
ア) 売り手株主から発行会社に対して、株式の譲渡を承認するか否かに関する請求を行います(譲渡承認請求)。
イ) 売り手株主は、譲渡承認請求と併せて「譲渡を承認しない場合には、発行会社もしくは指定買取人が株式を買い取ること」を請求することができます(買取請求)。
発行会社は、請求のあった日から2週間以内に譲渡の承認又は不承認を売り手株主に通知しなければなりません。
2週間以内に売り手株主に通知しなかった場合、発行会社は譲渡を承認したものとみなされます。
ア) 譲渡が承認された場合
売り手株主から、新しい株主に譲渡が行えます。
イ) 譲渡が承認されなかった場合
① 発行会社が買い取る場合
譲渡不承認の通知から、40日以内に買取通知が行われ、売り手株主と売買価格の協議。
価格が折り合わない場合は、裁判所の裁定(商事非訟手続)
② 指定買取人が買い取る場合
譲渡不承認の通知から、10日以内に買取通知が行われ、売り手株主と売買価格の協議。
価格が折り合わない場合は、裁判所の裁定(商事非訟手続)
※発行会社と指定買取人のいずれが買い取るかにより課税関係が異なりますので、注意が必要です。
非上場株式の流動化(売却、集約)は、
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非上場株式の評価は、売り手、買い手が誰かによって、評価方法が異なります。
親族外承継(M&A)のような純然たる第三者の間での売買では、売り手と買い手の価格交渉の結果として決定された取引価額が、適正な「時価」と考えられます。
一方で、親族間や利害関係者の間での売買では、意図的な課税逃れ等を防止する観点から、国税庁が定めた「類似業種比準価額方式」「純資産価額方式」「配当還元方式」の算定方式のいずれか、又は数種の算定方式を併用して適正価額を算出します。