Case 5
※守秘義務の観点から、掲載にあたり依頼主様が特定できないよう、
また依頼主様及び発行会社の利益を損うおそれがないよう実際の事例を一部加工しております。
会社の概要(R社) | |
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事業内容 | 船舶用機器設計・製造 |
設立 | 1955年 |
従業員数 | 95人 |
業績・財務状況 | 年商 28億円 利益水準 0.4億円 純資産 12億円 現預金 4億円 |
株主構成(4名) | ||
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株主 | 属性 | 持分比率 |
Gさん ※依頼者 | 元社長 / 兄 | 48% |
Hさん | 現社長 / 妹 | 46% |
その他(個人2人) | 6% |
(1)九州地方で船舶用機器を設計・製造しているR社の事例です。東京の大学を卒業後、大手商社に勤務していたGさんは、父親である先代が亡くなったことをきっかけに経営を引き継ぎ、社長を務めていました。その頃は、営業利益が1.5億円ほどで堅調な経営を続けていました。
(2)ところが、Gさんが体調を崩し、これまでのように社長として経営の舵取りを続けることが難しくなりました。そこで、Gさんが取締役になり、代わりに社内で経理をしていた妹のHさんに経営を引き継いだのですが、その後経営が目に見えて悪化してしまいます。今となっては、営業利益は0.4億円まで減少し、古参の社員も次々に辞めてしまいました。
このままどんどん経営が悪化すると、当然保有する株式の価値も下がります。そのことを懸念したGさんは、Hさんに何度も経営の見直しを提案していたようですが、状況は一向に改善されません。そうこうしているうちに、何度も提案されるのを疎ましく思ったのか、Gさんは取締役を解任されてしまいました。
(3)Gさんとしては、父が創業し、自分自身も社長を務めていたR社をなんとかしたい、それが叶わないのなら、株式を売却したいが、業績が悪化の一途をたどっている状況では、満足のいく価格で売却できる見込みはない。困り果てたGさんは、弊社に相談に訪れました。
(1)現状は業績が悪化しているとはいえ、技術・ノウハウの蓄積はしっかりされており、経営改善による成長ポテンシャルを感じさせる企業でした。そこで、企業の成長を支援するファンドであるグロースキャピタルのQ社に経営陣として加わってもらい、企業を再建しながらバリューアップさせていく方法を提案しました。
(2)先に結果からお話しすると、Q社がGさん、Hさん、その他の株主から合わせて51%の株式を買い取りました。Q社に過半数の株式を持ってもらったうえで、現社長のHさんには会長になってもらい、実質的な経営はQ社が担っていくという体制を取りました。Gさん、Hさんは、持分比率が下がって経営の一線からは退きますが、引き続き、株主の立場から経営を監視していきます。
(3)Q社はファンドなので、R社の企業価値を高めたうえで、将来的には持分を第三者に売却するでしょう。そのときQ社と一緒に、Gさん、Hさんも保有する残りの株式を第三者に売却するシナリオを想定しています。バリューアップした形で売却できれば、二人にとっても大きなメリットがあるので、二人ともこの提案を受け入れてくれました。
Case
1
半ば諦めていたが、本人の希望より
高く売却できた事例
Case
2
譲渡承認請求をしたら、発行会社が
買い取ると言い出した事例
Case
3
具体的な買い手を見つけてきたら、
発行会社がすぐに買い取ると
言い出した事例
Case
4
発行会社とのあいだでどうしても
買取条件が折り合わなかった事例
Case
5
ファンドが一部買い取り、バリュー
アップしていくこととなった事例
Case
6
少数株主持分の売却を進めたら、
オーナーも一緒に売却したいとなり、
結果的に100%売却した事例