非上場企業の少数株式の流動化支援、株主構成・資本政策の課題解決

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非上場企業の少数株式の流動化支援、株主構成・資本政策の課題解決

2026年9月17日

非上場株式は誰に売れる?売却先の選択肢と考え方

はじめに

「非上場株式を売却したいと思っても、誰に売ればよいのか分からない」

非上場企業の少数株式を保有している方にとって、こうした悩みは珍しいものではありません。日本成長支援パートナーズが、非上場企業の少数株式の保有経験者326名を対象に実施したアンケート調査では、非上場株式の売却にあたって必要だと思う支援として、「買い手探し」が挙げられました

非上場株式の売却先として、まず発行会社を思い浮かべる方も多いかもしれません。

実際に、発行会社が自社の株式を買い取るケースもあります。

一方で、発行会社が買い取りを行わない場合や、提示された条件が合わない場合もあります。

そのような場合でも、すぐに売却を諦めたり、納得できないまま提示された条件を受け入れたりする必要はありません。

発行会社以外にも、既存株主や外部の第三者などへの売却を検討できることがあるからです。

ただし、どのような相手が売却先となり得るかは、発行会社の状況や株主構成、保有する株式の割合などによって異なります。

そのため、最初から売却先を一つに決めるのではなく、まずはどのような選択肢があるのかを整理したうえで、売却先を検討していくことが大切です。

本記事では、非上場企業の少数株式にはどのような売却先が考えられるのか、それぞれの特徴と売却先を検討する際の考え方について、分かりやすく解説します。

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1. 非上場株式には、いくつかの売却先が考えられる

非上場株式の主な売却先としては、発行会社、経営者や既存株主、外部の第三者などが考えられます。

それぞれ、どのような売却先なのかを見ていきましょう。

① 発行会社

まず考えられるのが、株式を発行している会社自身への売却です。

株主から相談を受けた発行会社が、自己株式として株式を買い取るケースがあります。

ただし、発行会社には、株主から売却の申し出があったからといって、必ず株式を買い取らなければならない義務があるわけではありません。

会社の資金状況や株主構成などを踏まえ、買い取りを行わないと判断することもあります。

② 経営者・既存株主

発行会社の経営者や、すでにその会社の株式を保有している株主が、売却先となることもあります。

経営者や既存株主は、発行会社の事業内容や経営状況をよく理解していることが多く、株主構成などによっては売却先の候補となります。

一方で、経営者や既存株主についても、必ず株式を買い取ってもらえるとは限りません。

③ 外部の第三者

発行会社や既存株主以外の第三者が、売却先となることもあります。

例えば、事業会社や投資会社、ファンドなどが、非上場企業の少数株式を取得するケースがあります。

ただし、すべての非上場株式について外部の買い手が見つかるわけではありません。

発行会社の事業内容や財務状況、株主構成、保有する株式の割合などによって、外部の第三者への売却を検討できるかどうかは異なります。

発行会社、経営者や既存株主、外部の第三者など、それぞれの選択肢を踏まえながら、保有する株式の状況に応じて売却先を検討していくことが大切です。

2. 発行会社が買い取らない場合でも、売却できないとは限らない

非上場企業の少数株式を売却したいと考え、まず発行会社に買い取りを相談するケースがあります。

その結果、発行会社が買い取りに応じれば、発行会社への売却を進めることができます。

一方で、発行会社が買い取りを行わない場合や、提示された価格などの条件が合わず、売却に至らない場合もあります。

しかし、発行会社への売却が難しいからといって、それだけで株式を売却できないと決まるわけではありません

前章で説明したように、経営者や既存株主、外部の第三者など、ほかの売却先を検討できる場合があります。

ただし、非上場会社の株式には、譲渡制限が付いていることが一般的です。

譲渡制限株式を第三者に売却する場合には、原則として発行会社の承認が必要となるため、買い手が見つかれば自由に売却できるというわけではありません。

そのため、発行会社への売却が難しい場合には、すぐに売却を諦めるのではなく、ほかにどのような選択肢が考えられるのかを確認したうえで、発行会社との関係にも配慮しながら進め方を検討することが大切です。

3. 売却先によって、考え方や税金の取り扱いが異なる

非上場企業の少数株式は、誰に売却するかによって、株式を取得する目的や考え方が異なります。

例えば、発行会社や経営陣が株式を取得する場合には、株主構成の整理などを目的としていることがあります。

一方、外部の第三者が取得する場合には、投資など別の目的から株式の取得を検討することになります。

また、売り手にとって注意したいのが、売却した際の税金です。

非上場株式は、誰に売却するかによって、税務上の取り扱いが異なる場合があります。

例えば、個人株主が発行会社に株式を売却する場合と、外部の第三者に売却する場合とでは、売却代金に対する税務上の取り扱いが異なることがあります。

そのため、売却先を検討する際には、売却価格だけを見るのではなく、税金を支払った後にどの程度の金額が手元に残るのかについても確認することが大切です。

なお、実際の税務上の取り扱いは、売り手と買い手の関係や売却価格などによって異なるため、個別の取引については税理士などの専門家に確認することも重要です。

まとめ

非上場企業の少数株式の売却先は、発行会社だけとは限りません。

発行会社や経営陣のほか、外部の第三者への売却を検討できる場合もあります。

どのような売却先が考えられるかは、発行会社の状況や株主構成、保有する株式の割合などによって異なります。

また、誰に売却するかによって、税務上の取り扱いが異なる場合があることにも注意が必要です。

そのため、最初から売却先を一つに決めるのではなく、自分が保有する株式についてどのような選択肢が考えられるのかを整理したうえで、売却先を検討していくことが大切です。

発行会社に買い取りを相談したものの、買い取ってもらえなかったからといって、すぐに売却を諦める必要はありません。

また、「誰に売却できるのか見当もつかない」という段階でも、売却について検討を始めることは可能です。

日本成長支援パートナーズでは、非上場企業の少数株式の売却について、株式の状況を確認したうえで、売却先の検討や買い手候補の探索、売却に向けた調整などをサポートしています。

非上場企業の少数株式の売却についてお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

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記事協力

幸田博人

1982年一橋大学経済学部卒。日本興業銀行(現みずほ銀行)入行、みずほ証券総合企画部長等を経て、2009年より執行役員、常務執行役員企画グループ長、国内営業部門長を経て、2016年より代表取締役副社長、2018年6月みずほ証券退任。現在は、株式会社イノベーション・インテリジェンス研究所代表取締役社長、リーディング・スキル・テスト株式会社代表取締役社長、一橋大学大学院経営管理研究科客員教授、京都大学経営管理大学院特別教授、SBI大学院大学経営管理研究科教授、株式会社産業革新投資機構社外取締役等を務めている。

主な著書

『プライベート・エクイティ投資の実践』中央経済社(幸田博人 編著)
『日本企業変革のためのコーポレートファイナンス講義』金融財政事情研究会(幸田博人 編著)
『オーナー経営はなぜ強いのか?』中央経済社(藤田勉/幸田博人 著)
『日本経済再生 25年の計』日本経済新聞出版社(池尾和人/幸田博人 編著)

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